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幼虫の体

■植物についているイモムシやケムシには、蝶の幼虫も含まれます。成虫の姿とはまったく違う幼虫は、どんな体をしているのかを見てみましょう。


体を大きくする成長ステージ

成長過程の途中である「幼虫(ようちゅう)」の期間は、ひたすら食べて大きくなるステージです。その結果、蝶の幼虫は、葉などをかみ砕き飲み込む大きな頭と顎、そしてそれを消化する体からなっています。羽がないように見えますが、実は体の中で着々と成虫になる準備をしていて、ちゃんと将来羽になる組織が出来上がってきています。


▲卵から孵化したばかりのモンシロチョウの幼虫。
右は5mmシャープペンシルの先です。これから成虫になるためにひたすらに食べ続けます。

また、幼虫の特徴の一つとして体の色や模様が隠蔽色(いんぺいしょく)をしていることがあげられます。ただし、一部の種類では、食べている植物から毒を取り込み体内で蓄えているものもいて、そのような場合は警戒色(けいかいしょく)をしているものもあります。


▲毒をもっているキシタアゲハの幼虫は警戒色をしている。

▲アゲハチョウの幼虫は保護色をしている。

色々な蝶の幼虫

蝶の幼虫は様々な色や形をしています。とはいっても、グループごとに特徴があります。ここでは、一部の例を見てみましょう。

セセリチョウの幼虫
これは、セセリチョウ科(コツノセセリ)の幼虫です。セセリチョウの仲間は首が細くなっているのが特徴です。セセリチョウの幼虫はよく葉を糸でつなげて巣をつくり、そこに潜んでいます。
アゲハチョウの幼虫
これは、アゲハチョウ科(ウスイロトラフアゲハ)の幼虫です。アゲハチョウの幼虫の特徴は、驚かすと頭の後ろからくさい臭いを出す角(臭角(しゅうかく))を出すことです。これは、他の科の蝶には見られない特徴です。
シロチョウの幼虫
シロチョウ科の幼虫はいわゆる、アオムシです。これはツマキチョウの仲間のサラツマキチョウ(Anthocharis sara)の幼虫です。
シジミチョウの幼虫
シジミチョウ科の幼虫は少し変わった姿をしていて、「ワラジムシ型」とも言われます。頭の後ろが前に伸びて覆いかぶさっている為、頭が見えません。また、おしりの方には蜜を出す器官があることが多く、アリに蜜を与えるかわりに、天敵から身を守ってもらいます。これは、シジミチョウ科とシジミタテハ科の幼虫にしか見られない特徴です。
タテハチョウの幼虫
これは、パンジーなどによくついているツマグロヒョウモンの幼虫です。タテハチョウ科の幼虫は様々な形や色をしています。棘は触ると痛そうですが、実際には刺されることはありません。
ルリタテハの幼虫 タテハチョウ科のルリタテハの幼虫はトゲが多く、触ると痛そうですが、実際には刺されることはありません。
オオムラサキの幼虫 タテハチョウ科のオオムラサキの幼虫は、頭に角をもっていて、体はナメクジの様な形をしています。
マダラチョウの幼虫 他のタテハチョウ科の例としては、このオオカバマダラの幼虫があります。マダラチョウの仲間は皆体に毒を持っているので、派手な色をしています。

幼虫のからだ

幼虫とは言えども、昆虫です。幼虫もしっかりと頭、胸、腹に分けてみることができます。

 頭 部

 ・単眼
 ・口吻

 胸 部・腹 部

 ・脚
 ・消化器官
 ・気門

 

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