まずは、山登りだ。クワガタはブナの森にいるらしいのだが、そいつはもう少し標高の高いところにあるという。


アンデス山脈の麓。すばらしい環境。(^ ^)/

ひたすら登り、セルジオ氏の言うブナの森が見えてきた。クワガタの採り方は、日本と同じ、樹液を見つけて採集することだ。そして、その樹液が出る環境に行くには、地面に湿り気が帯びる高度まで山を登っていかなければならない。

せっせと登る。

地面が湿ってきた、いよいよかと思い樹液を探してみたが見つからない。山梨でボウズの日が続いた記憶が頭をよぎる。さすがのセルジオ氏も見つけられないらしく、途中であきらめてしまった。「クワガタを沢山採りたいかい?」と聞いてきた。

何か意味ありげ。「オフコース!」と返事をしたところ、近くに虫を採っている民家があるので、そこへ行こうと言い出した。更に山を登っていくと、突然一軒の民家が見えた。犬が何匹か吠えまくっている。セルジオ氏が中に入ると30代くらいの女性が4人、1〜3歳くらいの子供も4人出てきた。ここは、セルジオ氏が甲虫類が多いのに目を付けて、彼女たちに甲虫採りのノウハウを教えたのだという。写真撮影はOKであったが、あまりオープンにしてもらいたくないらしく、あえて撮影はしなかった。ここは彼の標本の供給地の一つらしい。

アントニオのおっさん同様、集めているものを見せてもらう。やたらでかいカミキリがいる。そういえばどっかの図鑑で見たことあるなこいつ・・・。アマゾンにもこんな奴がいたような・・・。手に乗せてみると、なかなか大きい。メスらしく、腹部ははち切れんばかりに卵で膨らんでいる。しげしげと眺めていたらおみやげに一つ貰ってしまった。ん〜これでカミキリ狂が始まったら、かみさん激怒するんだろうなぁ(^^;)。瓶の中に十数匹入れてあるのだが、死に切れていない奴がうごめいている。案の定、セルジオ氏は瓶の中のカミキリを全部出して、「死に切れていない奴をつっこむと他のカミキリが傷つく」と、何匹か脚が切れたカミキリを見せて教え始めた。

次々にゾウムシ、カミキリ、タマムシなどが持ってこられる。彼女たちは「これは、なんて種類なんだ?」と聞いているらしい。セルジオ氏の口から学名が次々に出てくる。全問全答(全問正解かどうかはしらんが)、恐るべしセルジオ!。コメツキも綺麗な種類がいる。こいつはタマムシでは無いのかという質問にセルジオ氏は熱心に答え、タマムシとコメツキの違いを教えている。

ふと、他の瓶を覗いてみると、前胸が青で鞘翅が赤のすばらしいオサムシがいる。なんでも生きたままフランスに送られて、フランスで飼っている人がいるそうだ。むむ!欲しくなってきた。聞いてみると、ここら辺では普通種らしい。ここは、我慢の子!がんばって採るべし!

そして、私はチリに来て、予想をもしなかったものを見てしまったのだ!(大したもんじゃないかもしれんけど)


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