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シャクガモドキ科のページ

■どこから見ても蛾にしか見えないこのグループは、見た目はシャクガ、卵と蛹はシロチョウ、幼虫はタテハチョウのような姿をしています。DNAでもアゲハチョウやセセリチョウの仲間に近いことが分かっていて(アゲハチョウの方が蛾に近い仲間とされています)、現在では蝶の仲間として扱われることが多くなりました。


シャクガモドキ科(Hedylidae)は、中南米だけに生息する熱帯の小さな蝶の仲間です。夜に活動し、触角はとがり、翅は広げて止まります。見た目は蛾そのものなのですが、DNAではアゲハチョウ上科の仲間とされています。この科にはシャクガモドキ属Macrosomaと呼ばれる唯一の属があり、その中に36種が含まれています。シャクガモドキは蛾に似た外見を持つことから英語ではMoth Butterfly(蛾チョウ)と呼ばれています。1986年までは蛾として扱われていたグループです。どこからどう見ても蛾にしか見えないのですが、幼虫はタテハチョウのように、頭に長い角状の突起があり、またその腹部はシャクガの幼虫(シャクトリムシ)とは違い、蝶のように腹脚があります。また、蛹についても一見シロチョウに似た、絹の帯とよく発達した尾鈎を持つ蛹になります。卵についてもよくシロチョウに似ています。
シャクガモドキの行動と生態も変わっていて、主な捕食者であるコウモリの超音波を検出するために、前翅の基部に特殊な聴覚器官を進化させています。これは、例えば腹部に聴覚器官を持つ他の蛾の仲間とは対照的です。
シャクガモドキを「蝶」として扱うことは、今でも多くの分類学者を混乱させています。

■シャクガモドキ属(Macrosoma Guenée, 1858)


【オオシャクガモドキ*】Macrosoma hyacinthina ♂(表・裏)
ペルー Peru 前翅長 mm



McGuire Center Staff, 2023. American-Moth -Butterflies. (https://www.floridamuseum.ufl.edu/mcguire/news/2023/07/american-moth-butterflies/) accessed Dec 31, 2023.

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